『見張り番』で安全と安心をサポートします。
家賃、間取り、騒音、採光・湿気、周囲の環境、通勤、通学時間等どこに妥協して住まいを見つけるかに苦心しているのが, 多くの方の実態だと思われます。防犯の優先順位は, それほど高くはないのが実情でしょう。そんな中で、妥協できない重要なポイントを考える時に、犯罪科学の分野で、「犯罪機会論の監視性」や「割れ窓理論」として言われていることを具体的に置き換えると、参考になると思います。注目すべきは、「周囲の監視の目」と「小さなほころびから始まる犯罪を容認する環境」です。さすがに、今の日本で、割れた窓を放置している賃貸物件はありませんが、ごみ用スペース等の共有スペースの状況は管理者と住人の意識を推し量るおおきなポイントになるでしょう。具体的に言えば、指定日以外のゴミは泥棒からみてもチェックポイントだそうです。また、通路に乱雑に置かれたものは、犯罪者の絶好の隠れ場所や踏み台になる可能性があります。周囲の監視の目という点では、玄関、窓等が周囲から隔離されていたり、死角になっていたりしない事は、とても重要だと思われます。踏み台となるエアコン室外機や、伝われる雨樋、電柱とかがあって、進入路とベランダが完全に死角だったりすると、ゆっくり仕事ができてしまいます。玄関も最近の鍵はピッキング対策がされていますが、死角になっているところで多少時間をかければ破る方法は、いろいろあるのが実情です。因に、空き巣が犯行を断念する目安は、侵入に要する時間が5分で7割という空き巣に聞いたアンケート結果があるそうですが、これは周囲の監視の目と重要な関係があると思われます。繰り返しとなりますが、(ある程度)管理され、整頓された共有スペースと出入り口に周囲の監視の目が届くこと(届く可能性があること)が、物件選びの基本条件と言えるでしょう。
男物の洗濯物や靴が効果的だとか、帰った時に、誰も居ない部屋に、「ただ今。」というとか、帰っても、すぐに部屋の電気をつけないとか・・・。それらは、ちょっと、おまじないのような気もします。一番大事なことは、侵入する隙を作らないことです。犯罪科学の見地からは、犯罪を予防する三条件として、「抵抗性」、「領域性」、「監視性」が言われています。「監視性」については、住まい選びの条件で、お話しました。ここでは、もう一つのポイントとして、「抵抗性」について触れたいと思います。そこで重要なのは、犯意を挫く毅然とした対応です。具体的には、常に施錠と、ダブルロックが重要なポイントとなります。ちょっとゴミ捨てとかでも必ず鍵をかけること、外出から帰ったら、すぐに鍵を掛けるということは、基本中の基本です。また、ダブルロックについては、窓ガラスは、残念ながら、防犯の視点では、最も弱い部分です。大きな音を立てずに、回転式のクレセント錠を外すことは、手慣れた犯罪者にとっては簡単なことです。ダブルロックは、破る窓ガラスの面積を格段に大きくし、犯行の時間を延ばすことによって、犯罪者側から見れば、周囲の監視に晒されるリスクが大きくなるため、犯行を断念する可能性が高くなります。ドアもダブルロックが望ましいのですが、費用、管理会社の対応等で難しいケースも多いと思われます。ただ、ドアチェーンは、在室中は、必ずかけるようにして、見知らぬ訪問者に対しては、どのような用件をかたられても、絶対に外さないことです。外さなくとも、用件は済むはずですし、無理に開けさせようとすれば、それだけで十分怪しいと思われます。それに、PRで恐縮ですが、「ひとり暮らしの見張り番」があれば、犯意を挫く毅然とした対応としては、鬼に金棒ですし、施錠の習慣化にもお役に立てます。
※上記の犯罪学に関するものは、小宮信夫著「犯罪は予測できる」新潮社刊を参考とさせて頂きました。
万が一、自宅で帰宅時に、侵入者に遭遇してしまったら、大切なのは、身の安全です。兎に角、その場から脱出することを考えましょう。悲鳴をあげられると良いのですが、無理なことが多いようです。危害だけを目的としているような場合でない限り、侵入者も、気付かれ、驚いて、入ってきた所から逃走を図ろうとしている状況が一般的です。顔を会わせてしまったりして、侵入者を追い込んで、事態を悪化させないようにすることが最大のポイントです。よほど、武術に自信の無い限り、間違っても、追いかけたり、スタンガン等で撃退しようとしたりせず、逃げの一手です。警察へは、安全なところから通報します。再びPRで恐縮ですが、その時に「ひとり暮らしの見張り番」は、周囲の監視を訴え、侵入者の動揺を引き起こし、犯行を断念して逃走へと追い込む大きな要素となります。また、犯行の強引な継続は、気付いた住人と鳴動する装置の両方に対処しなければならず、難しいでしょう。
最近は、近所付き合いは、あまり人気がないようで、引っ越しの挨拶も都会のワンルームマンションでは、しないのが一般的なようです。しかし、そのようなマンションでは、ベランダの境は、火災に備えて薄い板一枚という構造になっていて、その気になれば、簡単に通れてしまうということも現実です。また、周囲の監視の目という視点でも、お隣さんは、最後の砦となる場合もあります。お互いに、隣にどんな人が住んでいるのかは、とても気になるところです。引っ越しの挨拶をすることをお勧めしますが、ちょっと気が重いというのであれば、最低限、廊下であったら、ちょっと挨拶をするといったことでコミュニケーションを図ることをされたら如何でしょうか。
防犯のための、ちょっとした知識です。
■よほどの素人で無い限り、空き巣は下見をします。住人の生活パターン。侵入のし易さ。そして逃げ道。敵は結構準備周到です。下手な偽装は、簡単に見破られます。
■空き巣の活躍する時間は、深夜とは限りません。不審者として目立ったりせずに、人通りに紛れることが出来るので、日中が好都合だったりもします。当たり前ですが、ほっかむりはしてません。散歩してたり、作業員だったり、セールマンだったりします。
■サッシ一体型の補助錠は、子供でも操作できるように、窓の下側に付いていますが、子供が操作する可能性が無ければ、後付けする場合は、上に付けた方が、窓ガラスを壊す際に目立つので、侵入者が嫌います。
■面格子は、一見、防犯に関して強力のように見えますが、取付は外側からビスで付けた物など、案外、簡単に外せてしまうものが少なくありません。また、網入れガラスも、火災のためのもので、防犯に関しては、普通のガラスより強いということはありません。
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